Thursday, February 28, 2008

ぎっくり腰で一番やってはいけないこと


今回軽いぎっくり腰を体験した。仕事は休むほどではなかったが、治療家のさがでこういう体験はなかなか出来ないので、色々と実験をした。
ぎっくり腰の患者さんが来ると3つのことを禁止する。食事と風呂と飲酒である。食事は食べた後で必ず腹筋が弱まり、腰に余計に負担がかかるので、出来る限り食べないようにお話しをする。腰が痛いときに栄養をつけるなどと理屈をこねて食べる方がいるが大体腰痛が悪化する。風呂は入っているときは楽で気持ちが良いが、ぎっくり腰は基本的に炎症なので、風呂から出て痛みが強くなるケースがある。究極は腰の痛いところを氷の入ったバッグで冷やしながら風呂にはいることだが、なかなかできる方はいない。飲酒は飲んでいるときはいいが、アルコールで痛みを感じなくなり暴れるとお酒が切れた後で痛くなってくる。今回のぎっくり腰で全てやってみた。まず風呂だが、出た後きちんとシップなどで処置をすればそんなに悪化しないことがわかり、飲酒もおとなしく適量飲んでいればそんなに痛くならなかった。しかし食事に関しては明らかに悪化した。まず、排便が出来なくなり、腹圧が高くなってくることを感じた。でるべき物が出ず、食べているのでどんどんお腹が張ってきて、比例して腰に痛みが響く。この経験をもとに、ぎっくり腰の患者さんには食事だけは控えるようにと言うことにした。何事も体験したものは強い。

Monday, February 25, 2008

内股を鍛えることに関して


以前にお年寄りの健康法の1つに、自転車の話をした。ほとんどの方は歩くだけで元気になるが、もう少し上級編がある。この仕事を続けていくと人間の身体の老いを感じる。長く治療を受けられている方は25年以上にも及ぶ。60才で始めても85才を越え、40才出始めても還暦を超える。この間生まれたと思っていたら、今度子供が出来るという話をしている。25年という月日はそういう長さである。私自身今年で治療生活30年だが、人が老いることに関してはとても興味を持ってみている。ここ数日、内股に関して話をした方達がいたので、特別に元気になる方法をお話ししたいと思う。前回書いた自転車こぎの本当の目的は内股の筋肉をどうやって鍛えるかである。男性も50才位になり内股の筋肉がダボタボの方が時々いるが、殆どのケース、性的にも力がなくなってくる。女性も閉経のころで、何となく内股に力がなくなってきたと感じている方も多いと思う。実はこの内股、非常に大切な役割を持っていて、我々腹部の治療をするときに必ずと言っていいほど内股の状態を確認する。失禁などの治療で筋力強化だけで治る方と手術をしなければ良くならない方は大体内股の筋力を見ればわかる。下腹部の力強さがそのまま内股に投影されているので、内股の筋力イコール腹部の力となる。90才でも元気な方はこの内股がしっかりしていて、皮下脂肪も豊である。では筋トレで内股を鍛えればいいという話になるが、これはなかなか自分で出来ない。だから自転車こぎをしながら太腿を鍛えれば、同時に内股も鍛えられる。それで自転車こぎを推奨した。特に還暦ぐらいから70代の方達、歩くことは勿論いいが、もう一花ということでしたら、自転車をお薦めいたします。走らない自転車で家の中でも出来るのですから。

Tuesday, February 19, 2008

三叉神経痛の治療のコツ


三叉神経痛はやっかいな神経痛の1つです。80%位の痛みは薬物などでも取れるのですが、残り20%を取るのが難しい。手術などで剥離術をやって根治となればいいですが、テグレトール(三叉神経痛でよく出る薬)などだけでは頼りないと思ってしまいます。
たまたま三叉神経痛の治りかけの方が捻挫をして来院されました。捻挫をして無理していないのに三叉神経痛が悪化したという。こういうケースはよくあるので、三叉神経痛が悪化する2つ話をしました。
1つはいうまでもなく、免疫力低下。風邪を引いたとか、下痢をしたとか、明らかに体調が悪い場合、三叉神経痛はまた痛み出します。今回のように無理をしていないのに痛み出すケースは首のゆがみが原因している場合が殆どです。捻挫などで下肢のバランスが崩れ、その結果首がゆがみと頭への血流が悪くなり、三叉神経痛が悪化する。
免疫低下であれば乳酸菌や漢方薬の中に病中病後で使える薬剤があるので、専門医に出していただけばいいが、首のゆがみは我々の出番です。
三叉神経痛は楽をしていればいいというわけにはいかないので、そこを理解して治療すると限りなく0に近く治療できます。